<ワクワーク2019 出展企業インタビュー>  第1回 株式会社コンテンツシード代表取締役・大塚則和氏

――そういった点も踏まえ、御社におけるキャリアステップについて、お教えください。

大塚:
 明確なキャリアステップがあるというよりも、挑戦次第でどんどん選択肢が増えていく、というイメージが近いと思います。

 例えば、出資作品の商品化窓口業務を、弊社商品部がはじめて受けたときの話です。グッズメーカーの仕事は、基本的にアニメ作品の商品化窓口を担当している会社に、グッズの企画を申請し、許可が下りたものを商品化していくことで成り立っています。もちろん弊社も同様のビジネスを行っていたのですが、昨年は弊社の出資作品として『王室教師ハイネ』『あんハピ♪』『ひとりじめマイヒーロー』などが続いたこともあり、「この機会に!」と思い、商品化窓口を弊社が担当させていただきました。

 商品部のメンバーのひとりにその窓口業務を担当してもらいましたが、当然のことながら初めての業務なので最初は勝手がわからない。ですが、作品本数を重ねる中で、少しずつステップアップしていき、本人もやる気も相まって、最終的には商品化窓口は、社内ではそのメンバーでなくては出来ない業務にまでなりました。さらに本人の希望から、社内に企画部を新たに設置し、現在は商品部と兼務しながら、自社コンテンツの制作も行ってもらっています。

 年次を重ねていく中で、メンバーには等しく新たなことに挑戦してもらう瞬間がやってきます。その機会をどのように使うかで本人のキャリアステップが大きく変わってくるのが弊社の特徴かもしれないですね。

――ワクワーク2019は、2019年3月卒業の学生以外にも、2018年3月卒業の学生や第二新卒の方もいらっしゃいます。

大塚:
 そういった方々にもぜひお越しいただきたいですね! 今年はトライアルとして、ワクワーク2019に参加される中で、今すぐにでも働きたいという方の募集も行おうと考えています。グッズメーカーとしてはもちろんですが、広い意味でアニメ業界での第一歩をまず踏み出したい、という意気込みをお持ちであれば、ぜひお話をさせてください。

――最後に、ワクワークに参加する方々にメッセージをお願いします。

大塚:
 今はやりたいことができる世の中なので、やりたいことを積極的にやった方がいいと思います。今回、就職イベントではありますが、必ずしも就職を目指す必要はなく、新卒で会社を立ち上げる、という選択だってありなんです。

 アニメ業界では、新しい領域に挑戦する際、リスクを心配されるケースはあっても、挑戦自体を頭から否定されることはあまりないのではないかな、と思います。やりたいことをちゃんと言葉に出して、その目標に向かって動くことができるようであれば、それだけで業界では十分価値があることだと思います。

 また、就職活動はよくお見合いに例えられますが、ほんとうにその通りだと思っています。採用試験にあたり、嘘の自分を作って、仮に採用という結果になったとしても、入社後にそのひずみは必ず発生します。お見合いにおいて結婚はゴールでなく、あくまで夫婦生活のスタート地点であり、それからどうやってよりより関係を築けるかが重要です。就職活動も同じように、入社後に自分が達成したい目標を意識しながら、最適なパートナーになりうる会社を探してもらえたらと思います。

 就職活動で人生が変わったものとしてのアドバイスになりますが、就職活動は人生の転機なので、こういったチャンスはぜひ最大限活かしてほしいですね。仮に1社からお祈りをされたとしても、ほかの会社回ればいいだけ。自分自身が本当にやりたいことを方向性が合い、さらに自分自身とマッチングする会社に出会えるまで、走り抜けてもらえればと思います。

――本日は貴重なお話をありがとうございました!

<ライター:木村幸輝 、編集・撮影:中山英樹>