<ワクワーク2019 出展企業インタビュー>  第6回 株式会社アスラフィルム代表取締役・望月重孝氏

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さて、ワクワーク2019に出展いただく企業の人事担当の方々に、会社の事業内容や会社の特徴、今年の募集職種や求められる人物像についてお話をお聞きしていく本企画ですが、第6回となる今回は、撮影というセクションに特化し、『将国のアルタイル』『ベルセルク』といった作品制作で撮影に関わられている株式会社アスラフィルム代表取締役 望月重孝氏にお話を伺いました。

今年の募集職種についてはもちろん、撮影という仕事の特徴や、全国各地に拠点を設けられるにいたった経緯、地方拠点ではたらくことの特徴などをお話いただきました。ぜひご覧ください!

 株式会社アスラフィルムの募集職種はこちら!

——まず会社の簡単な事業説明をお願いします

望月重孝氏(以下、望月):
 アニメ制作の中でも、撮影というセクションをメイン事業としています。
 撮影には本撮と線撮という2つの業務があり、本撮というのはAftterEffectなどのソフトを使って、映像にエフェクトをかけてアニメの最終的な画作りをする作業です。
 線撮というのは、声優さんが声をあてるアフレコという工程の際に使用する、映像素材を作る工程を指します。絵コンテや原画など、アフレコ時までに手元にある素材を使って仮撮影し、ボールドというしゃべるタイミングのテロップを入れたり、音響さんや声優さん用の資料を作っています。
 他にもパペットツールという技術を活かして1枚絵にアニメーションを付けることも撮影で行います。

——会社設立から現在に至るまでについてお話いただけますか。

望月:
 会社設立は2013年11月です。
 ただ、実際は僕が前職の際にすでに今の業務と同等のことを行っていて、会社の歴史としては2011年くらいからとも言えると思います。最初はスタッフ4名で粛々とやっていて、僕が前職を辞めたタイミングで業務を拡大しはじめた、という流れです。

——前職ではどういったお仕事に関わられていたのですか。

望月:
 広告代理店で、Web広告の営業やプランナーの仕事をしていました。

——アニメ業界外でのお仕事だったのですね。どういった経緯でアニメに関する会社を立ち上げられたのでしょうか。

望月:
 僕が広告代理店に勤める前、スタジオ4℃というアニメ会社で働いていたんです。
 アニメ業界から広告業界に移った後も、アニメ業界の知り合いから「誰か原画マンがいないか?」と相談されたりすることが多くて、なんなら「この仕事、君のところでやってくれないか」といった話も来たりして。

 人を紹介したり、仕事を受けたりしていく中で「いい加減戻ってこいよ!(笑)」と、今のクリエイターズインパックグループのプロデューサーなど仲間たちから声をかけられ、「よっしゃ、やったるか!」ということで、創業当初は神龍という海外動仕会社の一画を間借りしてスタートしました。機材も全てお古を借り受けてのスタートです。

——会社を設立してから、現在に至るまでターニングポイントとなった作品がございましたらお教えください。

望月:
 会社を立ち上げてから「線撮の分野でシェアNo.1を目指す!」と考えており、撮影の中でも特に線撮業務に注力をしてきました。
 そういった中で『テイルズ オブ リンク』という作品のオープニング制作の仕事についてご相談をいただいたんです。それまでは撮影業務がメインでしたが、知り合いの監督のスケジュール調整がついたこともあり、映像制作をまるごと引き受けさせていただいたところ、撮影以外の仕事をその後もいただくようになりました。そういう点では、ひとつのターニングポイントになった作品だと思っています。

——もともと撮影を主にやられていた中で、映像自体も自分達の手で作りたいという思いはあったのでしょうか。

望月:
 いつかはやりたいと思っていました。
 ただ、社内に制作ラインを持って、本格的にアニメ制作をビジネスにしていく、ということはあまり考えていませんでした。どちらかと言えば、映像制作に関してはアスラフィルムという会社名を知っていただくきっかけになってくれたらいいな、という想いと、メイン事業である撮影の仕事を自分達で生み出すためという2点が意味合いとして強いですね。

——会社の規模感はいまどれくらいなのでしょうか。

望月:
 今(2018年2月21日現在)のところ、東京と地方3拠点で、制作に携わる人間が36名です。中国とも業務提携をしており、そこが13名。去年の2月、台湾に3DCGの会社を共同で立ち上げたのですが、そこが15名くらい。ですので、関係会社も合わせると現在は60名くらいの規模感でやっています。

——国内には東京以外にどちらに拠点をお持ちなのですか。

望月:
 岡山、金沢、沖縄でそれぞれ撮影業務を行っています。

——それぞれの拠点はどういった経緯で立ち上げられたのでしょうか。

望月:
 沖縄については単純な理由で、僕が沖縄のことを大好きだからです(笑)

 金沢は僕の地元ということもあり、立ち上げの際、地元採用を考えていたのですが、たまたま金沢出身者が東京での募集時に入ってきて、「それなら金沢でやってみる?」と聞いたら「やります!」という答えが返ってきたので、そのスタッフに任せました。4期目を迎えますが、今や6名所属しています。

 岡山は、僕が別件で訪れた際たまたま知り合った建設会社の社長さん御夫婦との縁があって、ですね。美星町(びせいちょう)という、その名の通り星がきれいなことで有名な町があって、そんな場所もある井原市芳井町にスタジオを作らないか、というお話をもらったことがきっかけです。岡山には自分自身ゆかりがなく、社内から立ち上げメンバーを募ったところ、東京から2名、沖縄から1名手が上がったので、その3名でスタートしました。その後、4名を現地採用して、今は7名です。

——会社の年齢層的には平均どれくらいでしょうか。

望月:
 平均25歳くらいです。
 30歳以上となると、会社立ち上げ当初から在籍しているメンバーですね。

——お若いですね。男女比はいかがでしょうか。

望月:
 男性が多いです。地方拠点はメンバー全員男性、逆に東京の部署は女性スタッフもある程度はおり、制作系は管理部が全員女性で、技術職にも2名女性がいます。

——雇用形態的についてはいかがでしょうか。

望月:
 業務委託者ももちろんいるんですけど、基本的に結婚したら正社員雇用に切り替えます。家族のために、厚生年金に入っておいたほうが後々メリットがあることは明らかなので、本人が「嫌だ!」と仮にいっても半ば強制的に正社員化しますね(笑)