<ワクワーク2019 出展企業インタビュー>  第8回 株式会社ポリゴン・ピクチュアズ人事総務部 兼松厚氏・二宮渉氏

――現在は具体的にどれくらいのライン数、プロジェクトを進めていらっしゃるんですか?

兼松:
 ゴジラ、蒼天の拳、まだ公表できないものも含めて10本弱ほどですね。当然、管理は大変です。弊社では多くのアーティストを抱えていますが、その中でもスーパーバイジングできる人には限りがあり、その人たちのスケジュールによって案件の可否が左右される場合というのが発生し得ます。そういう場合はプロデューサーがクライアントと交渉して受注する時期をずらしてもらったりすることもありますし、育成目的も兼ねて「スーパーバイジング未経験者にやらせてみる」などの方法をとることもあります。もちろん回りのサポートがある前提ですが。
 また、管理している側、いわゆる制作進行の人たちも、非常に細かい部分まで見ていく必要があり、それが仕事の難易度の高さにつながっています。情報の流通量がとても多い会社だと思っています。

 話はそれるのですが、基本的にCGを含め多くの映像制作は「○○組」といった形態で、優秀な監督やプロデューサーのもとにヒエラルキー型にスタッフが配置されて映像作品を制作しています。しかし、ポリゴンではこの「組」が全く存在しないんです。

――そうなんですか! それではアーティストの方は個々人によって複数の案件にまたがって担当されたり、とか?

兼松:
 各工程に対して専門のスタッフがいて、プロジェクトが始まる都度、どのスタッフをどのプロジェクトに配置するかを決定しています。つまり、「○○組」のように特定の組み合わせで動いているわけでは無いんです。このような仕組みにすることで、できるだけ常に最適なプロジェクトアサインを行い、また、アーティストの稼動率を高めたいと考えています。

――会社のスタッフの構成はどのようになっているのでしょうか。

二宮 渉氏(以下、二宮):
 全体として約300名の組織の中で、実際に作品を制作するスタッフが3分の1以上、管理する側の人間が約40名、兼任もありますがプロデューサー、対外交渉をするメンバーが10名弱、バックオフィスではR&Dやシステム開発が20人弱、人事や経理等が10名弱。そして特徴的なのはトランスレーションのチームが社内にあることです。ポリゴンでは海外からアーティストを応募し入社してくるというケースが多いのですが、彼らが持つスキルやノウハウが日本の業界ではあまり馴染みのないもの、という場合も当然あるんです。それらをトランスレーターが間に入って汲み取っていく感じです。海外出身のアーティストは今は30名ほどです。

――年齢構成はどうなっているのでしょうか。

二宮:
 30代が多いです。平均を取ると35から37という年齢になるかと。

――中途採用が多いということですか?

二宮:
 そうですね。

――今回のワクワーク2019は新卒者向けの就職フェアとなっていますが、学生の皆さんに向けてどのようなアピールをされるのでしょうか。

兼松:
 昨年までは「未来のプロデューサー候補」ということで募集していたのですが、今年からは「総合職」で募集することにします。将来的にプロデューサーやラインプロデューサーになりたい人はもちろんのこと、企画開発や新たなビジネスの開拓、経理・人事も含め、その人の能力と会社のニーズを適合させていくことに、ここ数年で取り組んでいます。総合職採用は、人を満遍なく活かそうとする会社の方向性ともハマりやすいと考えています。

――基本的にプロダクションでは決められた職種に応募するのが普通、ということを考慮するとその部分でも差別化できそうですね。

兼松:
 そうかもしれませんね。今まである程度の実績を積み立てて来ましたが、それを将来にどのように繋げていくか、という点については、これから入って来てくださる学生の皆さんにも大いに楽しんでもらえるところではないかと思うんです。

 時代の潮流としてはいいはずなんですよ。日本のアニメーションの世界展開であったりとか、例えばネットフリックスが日本のアニメ会社と協力したりとか。その中で、もともと「世界に向けて発信していく」というミッションステートメントを掲げて来たポリゴン・ピクチュアズという会社が今後どう打って出ていくか、という点はすごく面白い部分だと思います。そこにビジネスマインドを持った人はプロデューサーとして絡み、作品に寄り添いたい人はラインプロデューサー、つまり制作統括としてやっていく。技術職として映像制作を支援するツールの開発やシステムのサポートをしたい人はそこで頑張ってもらう。

 学生の皆さんが弊社、そしてアニメ業界を志望する理由が、アニメ業界にはチャンスがいっぱいあるんだ、というものであってほしいですね。

――アニメが成長産業である、と確信を持っていらっしゃるんですね。社内でのキャリアステップの様子も分かりました。次に1日のスケジュールや年間のスケジュール・行事について教えていただきたいのですが。

二宮:
 部門ごとに異なります。例えば制作進行について、朝は自分が担当しているパートごとに人を集めてミーティングを開き、タスクの整理を行います。各々休憩をとりつつ、各種情報を見守りながらトラブルがあれば対処していく、というのが基本的な流れです。適宜、関係各所を巻き込んでタスクの進捗状況やトラブルの内容などについてのミーティングを開きます。アーティストが制作に集中できる環境を整えていくことが一番の役割と言えるでしょう。

 アーティストは決められたスケジュール・納期に遅れないように制作をしつつ、自分の下にジュニアのアーティストがついているような人たちはジュニアが上げてきた作品のクオリティのチェックも行なっていきます。

 年間の行事についてですが、冬休みをみんなで同時期に取ること以外に特にありませんね。

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