【アニメ業界就職講義#3 イベントレポート 】転職事情から見るアニメ業界で働くことの魅力と難しさ

7/28(日)、DMM.make AKIBAにてアニメ業界就職講義の第3弾を実施しました。今回のイベントテーマは「アニメ業界への転職-新卒でアニメ業界に入らないとダメですか?-」。アニメスタジオやアニメのプロデュース会社など含め5社から登壇者を迎えてのイベントとなりました。テーマが「転職」だったこともあり40名弱の参加者は、学生の方と社会人の方が半々程度。

今回ご登壇いただいたのは、アーチ IPプロモーター 吉田華倫さん、アスラフィルム 代表取締役・プロデューサー 望月重孝さん、コミックス・ウェーブ・フィルム スタジオマネージャー 酒井雄一さん、東映アニメーション 経営戦略部課長 深瀬晋太郎さん、ヤオヨロズ 取締役 福原慶匡さんの5名。

イベントは三部構成で行われ、第一部では他業界からアニメ業界へ転職経験について、吉田さんと深瀬さんがご自身の経験をもとに、どういった経緯で転職をされたのか、生活がどのように変わったかについてお話くださいました。第二部では、採用する側からみた業界外からの転職についてのお話を望月さん、酒井さん、福原さんにお聞きしました。第三部では登壇者全員でアニメ業界転職事情についてのクロストークを行いました。

採用側から見たアニメ業界の転職事情についてお話を聞いていると、「アニメをどう作っているかわからない」時代と比べ、業界で働くことについての情報は増えていることを実感します。その中には悪いうわさもあるため、中々伝わりづらくもありますが、登壇者の方々の多くは、業界の就労環境は改善が進んでおり、かつてと比べ働きやすくなっている、とコメントをされていました。

新卒採用に関しては、書類選考が一般的になったこともあり、一般大学を卒業した学生が応募してくるケースも増えているようです。その中でもヤオヨロズでは、採用方針としてインターンを採用フローとして重視していることが明かされました。その背景としては、面接という限られた場だけでは人となりを把握することが難しく、インターンのを通して長期的な付き合いをすることで、納得感のある就職・採用活動ができることから、とのこと。

ポジティブな話が続くその一方で、転職経験のある方々からは「アニメ業界に転職したことで給与は前職より下がった」というような厳しい現実の話も飛び出しました。また、深瀬さんが口にされた「クリエイティブな方たちと仕事をするのは楽しいけど、楽しい=楽ということではないんです」という言葉も身に染みました。

トピックが多いクロストークの中でも、筆者にとって特に印象的だったのは「正直な話、最初からアニメ業界に入っておけばよかった?」というテーマについて、登壇者のほぼみなさまから多様な回答があがったことです。現在アニメの制作に携わられている望月さん、酒井さんからは、最初から飛び込むほうが結果として効率が良かったとコメント。福原さんも、アニメの現場で制作進行などをしたいと思うのであれば若いうちから働いたほうが、アニメーターの方たちとの付き合い方として学ばさせてもらいやすいのではないかと示唆をされました。その一方で、深瀬さんはご自身の立ち位置として「経営」という軸を持ってアニメ業界に転職されたこともあり、それまでのご経歴で学ばれたことは今後のアニメの仕事で欠かすことのできないものとなっていると語られました。吉田さんからは、前職を経験したからこそできる仕事はもちろんあり、逆にその時間をアニメの制作現場以外で過ごしたことで今後就くことのできない仕事・立場もあるため、事前にしっかりとキャリアパスを描くことが重要であることが参加者に伝えられました。

イベントの終わりに恒例となった登壇者への個別の質問タイムも多くの参加者で盛り上がりました。次回のイベントもぜひともご期待ください。

<ライター:平島、編集:中山英樹、撮影:横尾千智>

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